「生徒の力のみでバルーンを成層圏まで飛ばし、地球の写真を撮りたい!」
現在、上空30kmほどまで打ち上げ、周囲の気象データなどをとる高高度気球が民間の企業や大学で活用されてきている。しかし、気球を最後まで完全にGPSで追跡でき無事に回収できたケースは多くない。
そのような中これらを実現しようと立ち上がったのがスペースバルーンプロジェクト、通称SBプロジェクトである。
私たちはこのプロジェクトを通して、多くの人に宇宙を身近に感じてもらいたい。そして、高校生でもここまでできるんだぞ、というメッセージを全国に発信していきたいと考えている。
計8つの部門に分かれ、また校内の多団体とも連携し、総勢70人ほどにも及ぶプロジェクトメンバーで、この簡単でないチャレンジを遂行していく。
↓SBプロジェクトメッセージ募集はこちらから!
実験の概要
・ 観測用気球にペイロード(カメラ、センサ、電装機器)を取り付け、地上から成層圏までの動画撮影や気象データ収集を行う。
・ 飛行中に各種データ(気温、気圧、放射線量率)を地上のサーバーに送信する。
・ 大気圧の減少により気球が破裂した後、ペイロードをパラシュートで海に着水させ、船舶で回収する。
目指している目標
1.プロジェクト目標
(1) 過酷な環境下において、自分たちで製作した機体を運用・追跡・回収する経験を通じて、宇宙開発の理解を深める。
(2) 予算や人材、技術の制約のある公立高校でも、生徒主体で開発・運用を行うことが可能であること検証し、その過程や成果を内外に積極的にアピールする。
(3) プロジェクトで得たデータをフィードバックし、次世代の生徒へ引き継ぎを円滑に行う。
2.ミッション目標(打ち上げ当日)
成功か失敗かの二者択一ではなく、段階的な成功を目指す。
ミニマムサクセス:打ち上げ後の機体の追跡と大気データの受信
フルサクセス:機体、動画データ、気象データの回収、終始飛行中の安定したトラッキング、実況ライブ配信
エクストラサクセス:機体を損傷なく回収、ノイズのない完全な通信
機体紹介
ペイロード
①見つけやすいように蛍光ピンクで塗装してある。
②LEDテープライトでピカピカに
③各企業さんのロゴ
↑詳しくはこちらをご覧ください
④カメラ
GoProを取り付けています。きれいな動画が取れることを祈って…
⑤レジンの型をいれる場所
シリコンでできた型にUVレジンを入れ固定し、上空の紫外線で固めて天文部のロゴキーホルダーを作ります!
うまくいってほしい…
基盤関係
⑥ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社様から提供していただいたSPRESENSEと、CRESCO様に貸与していただいたELTTRES
センサーの制御と記録したデータのSDカードへの保存、通信の役割をここで担っている
アナログジンバル
⑦この部分が独立して回転することで、上にあるバルーンの回転を下についているペイロード本体に伝えにくくする。
⑧きれいに放球できるように、放球する際に持つひものはずだったのだが、危険なので断念
通信用の浮き
海に浮かび、偏った重量のおかげで起き上がりこぼしのように通信機器を空へ向け続ける。
⑨本体と同じく塗装されている
⑩通信設備
GARMIN/GPSMAP 67i と GARMIN Inreach mini が搭載されている。
ELTRESと合わせて三台体制で通信を担う。
各部門について
企業様等の協力
機体の基盤:SPRESENSE™(ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社様提供)
通信設備:ELTRES™(CRESCO様提供)
飛行全般のアドバイス:株式会社GOCCO様
断熱材:ネオマフォーム(株式会社旭化成様提供)
機体の性能評価試験の提供:名古屋大学宇宙地球環境研究所様
共同実験:京都女子大学名誉教授(元関西外国語大学教授)の水野義之様
その他、このSBプロジェクトを支援してくださる全ての方々に感謝申し上げます。
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