『成層圏から夜景、星空を撮りたい!』
昨年、高校生による気球実験「SB(スペースバルーン)プロジェクト」において無事成功を収めた、旭丘高校天文部。
前回は早朝打ち上げを行い青い地球を捉えたが、今回は夜の黒い地球を見てみたい。
暗闇に太平洋ベルトの夜光が輝く姿は、壮観なものであろう。
それを撮像することを通して、本計画『SB project 2025』(スペースバルーン プロジェクト 2025)はより進んだ技術への挑戦を行う。
『世界一宇宙に近い高校』、即ち『世界一宇宙を身近に感じられる高校』を目指し、高校生による宇宙開発の可能性、夢を私たちは発信し続ける。

初めに
このプロジェクトは、「世界一宇宙を身近に感じられる高校」を目指す愛知県立旭丘高等学校天文部の活動の一環であり、高校生という未成年者であっても宇宙開発に主体的に関与できることを社会に示し、宇宙をより多くの人々にとって現実的で身近な対象とすることを目標とする。
前身となる「SBプロジェクト」で蓄積した高高度気球(以下「気球」と称す)の知見を基に、「上空からの夜景・星空の撮影」という目標のもと、新たな技術への挑戦を行う。
概要
- 気球の放球、回収を行う。ペイロードを取り付けた観測用気球は地上で放球された後、成層圏まで上昇し気圧の変化で破裂する。ペイロードはパラシュートを利用して海面上に着水させ、船舶で回収する。
- 本計画では姿勢制御に力を入れ、ラジオゾンデのヨー軸方向回転を10°/s以下に抑える。その成果を測る基準として、上空からの星景の撮影を行い、一等星以下の明るさの星を撮像する。
目標
ミニマムサクセス
- センサー、カメラ類のデータを損傷なく回収する。
フルサクセス
ミニマムサクセスに加え、
- より半径の大きなアナログジンバルが、機体の回転を抑えることを確認する。一等星以下の明るさの星を映像に収める。
- フライト中、常に機体の位置を把握する。
- 打ち上げから回収まで障害なく遂行する。
エクストラサクセス
ミニマム・フルサクセスに加え、
- 機体を損傷なく回収する。
- フライト中、ノイズの無い完全な通信を実現する。
- 着水予想地点と着水地点の緯度・経度のずれを0.05°未満に抑える
各部門について
本体系
成層圏へ打ち上げる実機本体を制作、実験を行う。
進捗状況
・本体設計

・実機制作



・低圧、低温実験


・バルーンを膨らます練習

・パラシュートの実験

通信系
フライト中に機体の位置情報を把握するためのGPS機器を扱う。
進捗状況
・通信機器の購入、契約

・GNSS用フロートの制作

電子系
基盤のプログラミング、アプリの開発。
進捗状況
・大気圧、温湿度、放射線量の測定

LPWA通信による位置情報の取得

運航系
フライトの経路シミュレーション、行政への申請を行う。
進捗状況
・フライトの経路シミュレーション

・行政への申請
実験系
他系の行う実験の代行、補助を行う。
進捗状況
・校内でのパラシュート落下実験

企業様などのご支援
機体の基板:SPRESENSE™(ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社様提供)
通信設備:ELTRES™(CRESCO様提供)
飛行全般のアドバイス:株式会社GOCCO様
断熱材:ネオマフォーム(株式会社旭化成様提供)
GNSS用フロートの提供:金山化成株式会社様提供
機体の性能評価試験の提供:名古屋大学宇宙地球環境研究所様
共同実験:京都女子大学名誉教授(元関西外国語大学教授)の水野義之様
その他、このSB prject 2025を支援してくださる全ての方に感謝申し上げます。
クラウドファンディング
クラウドファンディングの募集を開始いたしました。
私たちの活動に少しでも興味を持ってくださった方は、ぜひ応援のほどよろしくお願いします!
コメント
成層圏はやっぱり男の夢だと思うんです。